施政方針演説
片山哲
1947年7月1日
新憲法実施の最初の国会におきまして、政府を代表いたしまして、施政方針の演説をいたしまする機会を得ましたることは、私の最も光栄とするところであります。殊に私は、さきに本国会におきまして、諸君の大多数によって政府の首班に指名せられましたることは、私の生涯にとりまして、忘るることのできない感激の至りであります。
爾来ただちに組閣に従事いたしまして、挙国体制によりまする四党連立の政府を樹立したいと考えて、それに努力してまいったのでありまするが、目的通り十分の成功を収めることができなかったのでありまするけれども、ここに成立いたしましたる三党連立現内閣に対しましては、自由党の諸君も、閣外にありまして協力せらるることと存じ、深く期待し、挙国危機突破に向いたいものと考えておる次第であります。
政府は、この歴史的な第一回国会の開会に際しまして、政府の現下時局に対しまする所信と決意を披瀝いたしまして、諸君の御協力を仰ぎたいと存ずる次第であります。
第一に申し上げたい点は、憲法に対する政府の信念であります。政府は新憲法を厳に守りまして、その精神を生かすことに最も忠実であることをここに誓うものであります。特に新憲法のもっておりまする民主主義の大精神、平和主義の大理想、これを政府は一切の政治行動の大目標として掲げたいと考えておるのであります。これを大胆明快に現実化いたしたいと考えておるのであります。すなわち国民代表でありまするところの国会によって指名せられたる政府であることを自覚いたしまして、国会を尊重するはもちろんのこと、憲法の各条章に基きまして、国会及び政府の関係につきましても、何ら紛淆を来さざるよう、細心の注意を払うつもりであります。特に司法権の独立につきましては留意を払いまして、最高裁判所の構成はつきましても{前7字目ママ}、憲法の精神に基く民主主義的方法によりまする等、新憲法のもつ高遠なる大理想を、一日も早く、できるだけ多く実現いたしたいと考え努力いたしておるのであります。なおこれに基く必要なる一切の諸法規を国会に提出すべく、その準備を急ぎつつある次第であります。
第二に、政府の施政方針に関する根本観念をまず明らかにいたしたいと考えるのであります。政府は、現下諸般の情勢を考慮いたしまして、この際われらの理想でありまする民主主義を拡充発展せしめたる高度民主主義体制を確立いたしまして、新時代に副うべき政治理念をあらゆる方面に浸透せしめ、その徹底をはかることが必要を考えておるのであります{前12字目ママ}。すなわち現内閣の至高指導精神は、高度民主主義を各方面に徹底せしめることであります。
政治上における民主主義徹底の急を要することは、言うまでもないことでありますが、問題は民主主義を政治上のみにとどめることなく、これを産業経済の部面にも広く透徹させたいと考えておるのであります。産業経済の発展は、実にその機構の民主化に負うところ多大であるのであります。さらに社会生活の部門におきましても、健康にして文化的ならしめるために、これを革新する要がありますから、民主主義を日常実際生活に織りこみ、生活態様を民主化するの急務なることを感じておるのであります。政治上における民主主義は、封建的官僚機構を一擲することとなり、産業経済に浸透いたしまする民主主義は、産業の充実発展を来すこととなるのであります。社会方面に浸透いたしまする民主主義は、文化の向上を来すこととなり、国際方面に及びまする民主主義は、平和主義の浸透をなす結果を来すこととなるのであります。
思うに、人間生活を規律いたしまする政治原理としての民主主義は、十八世紀時代より進展いたしまして、歴史的幾多の変転を経て、第一次、第二次世界戦争の後において、ここに初めて世界共通の新生活原理として発見せらるるに至ったと考えるのであります。西洋文明は、ギリシヤ文明、キリスト教文明、近代科学の集積であると考えるのであります。
今私の考えておりまする高度民主主義は、その集積に基くものでありまするとともに、平和主義の根底となるものであります。この民主主義の裏づけなくしては、決して平和主義の実現を全うすることができない。世界平和の実現は不可能なるものであると考えるのであります。また人類生活を向上発展せしめ、産業を隆盛ならしめる原則も、これまた高度民主主義を基本とするものと考えておるのであります。
すなわち高度民主主義は、この意味におきまして人道主義であります。また合理主義であります。また社会民主主義であります。よって暴力によりまする政治行動、その他一切の直接行動に反対するとともに、民主主義政治体制でありまするところの議会政治を厳にとるものでありまして、政府はこの信念に基き施政方針を樹立するものであることを明かにせんとするものであります。以上、政府の信ずる政治理念の大要を明らかにいたしました次第であります。
第三に、現下の国際情勢に鑑みまして、わが国の性格をきわめて率直かつ明白に世界各国に表示いたしまして、その理解と援助を求めるとともに、国際的信用を回復することが、最も必要なることと信ずるのであります。新憲法には、主権在国民と、戦争放棄と、人権の尊重とを、明文として表しているのでありますがゆえに、わが国の性格はここに一変いたしまして、新しき日本として再出発しておりますることは、言うまでもありません。わが国の性格が、もはや武力国、好戦国ではないこと、封建的官僚機構は、制度上すでに払拭されつつあること、民主主義的議会政治が確立せられんとしておることを明かにいたしたいのであります。事実をもってこれを立証し、世界に向って、日本国民の努力と真実さを示さなければならぬと考えておる次第であります。
政府の考えておりまする、われらの建設せんといたしまする平和国家は、次の要素をもつものであると考えるのであります。第一は、国民に、憲法に基く各種の自由を保障するところの国家であります。第二は、国民に、健康にしてかつ文化的なる生活を保障するの国家でなければならないのであります。第三に、国民が、暴力と不合理、不正義を排し、道義と人類愛に基く平和に徹するとともに、正義をどこまでも護る国家であることを明らかにするもでなければならぬと思うのであります。第四には、勤労と科学と芸術と宗教を尊重するの国家であり、第五には、適正なる教育制度の確立によりまして、次代国民の民主的、平和的育成に努める国家でなければならないと考えるのであります。われら日本国民は、この意味におきまして、かかる要素をもつ平和国家としての日本を建設しつつあることを、世界に向って明白にすることが、最も必要であるということを、私は考える次第であります。
次に、第四といたしまして、わが国の経済がまことに恐るべき危機に当面している点を申し述べたいと思うのであります。敗戦によりまする憂慮すべき結果が、まさに現実の問題として、日本国民に襲い来ったのであります。すなわち食糧の欠乏であります。インフレの進行であります。産業の不振であり、失業の増大であり、やみの横行であります。政府は組閣後ただちにこの問題を取上げまして、万難を排して、この危機突破をしなければならないという決意のもとに、経済緊急対策八項目を掲げまして、その実行については、国民諸君の御協力をすでに仰ぎつつある次第であります。今私はこれを繰返して説明するの煩を避けたいと思いますが、問題の重要性に鑑みまして、ここに危機の要因を御説明いたしたいと存ずるのであります。
戦争と敗戦とによりまして、根本から破壊されてしまいましたわが国の経済を、どうして再建するかということは、きわめてむずかしい事柄でありますが、今まで、敗戦後の日本の経済の実相というものが、全国民に十分理解せられておらず、政府の従来の施策もまた徹底を欠いておったために、不幸にして今日まで立直るの端緒をつかむことができず、経済の情勢は次第に悪化してまいりまして、そのために、国民の精神や文化にも深刻な影響を与えたのであります。われ\/は、今日経済の実体から判断いたしまして、今日こそ、わが国が経済の再建をなし遂げ得る最後の機会であると考えているのであります。このことを十分に国民に理解していただきたいために、政府は近くこの国会に、わが国経済の現状を明らかにいたしましたる実相報告書を提出いたしまして、先般の経済緊急対策の基礎となった政府の見解を、国会を通じて国民に報告いたしたいと考えている次第であります。
現在の経済がどんなにむずかしくなっているかという具体的な事実につきましては、この実相報告書によって御承知願いたいのでありますが、わが国の経済が悪化しつつあるという根本的な原因はどこにあるかという点につきましては、これを次のように要約することができると私は考えるのであります。
第一に、わが国は、敗戦の結果経済資源の相当の部分を失い、また生産や輸送などの設備が、戦争を通じて破損し、老朽化し、生産資材のストックもだん\/んとなくなり、労働の生産性も、戦前に比べて甚だしく低下しているのであります。そのために、現在生産されている物の量は、戦前の三割程度に止まり、かりにこれを全部国民の消費に充てましても、その一人当りの消費量は、ぎり\/の生活を続けていくにも足りないほどでありまして、いわゆる過小生産と呼ばれる状態にあるのであります。そのために、生産された物の大部分が消費されてしまい、産業の生産力を維持していくために必要な設備の修理や取替えさえ、ほとんど満足に行うことができず、このわずかな生産の規模そのものが、むしろもっともっと小さくなりつつある状態であります。
第二は、生産のこのような低下とはまさに反対に、人口は、敗戦の結果かえって増加しておりまするし、消費に対する要求は、戦争の間抑えられていた欲望が解き放されたことも絡み合って、非常に強くなっておりますので、国民のすべてが、何んとかしてその消費生活を高めようとして、争ってわずかな生産物に殺到し、それで足りない部分は、残されている過去の蓄積に食いこんでいっておりますので、総体といたしましては、わが国の経済が生み出す生産量よりも、はるかに多くの消費がなされておるのであります。この根本的な事実は、そのまま経済の各部門に現われておるのでありまして、たとえば国民の家計も、企業の経理も、国の財政も、みな赤字でありますし、また外国との貿易を見ましても、大きな輸入超過で、直接消費する食糧すら、外国から借りておるという形になっておるのであります。
第三には、戦争のために生産物の裏づけのない莫大な購買力が放出されたことを原因として起ったインフレーションが、以上のような経済各分野の赤字の現象と結びつきまして、賃金と物価との悪循環という形をとりながら、次第にその速度を早めておることであります。そしてこのインフレーションが、ます\/まじめな企業の経営を困難にし、勤労者の生活を脅かし、生産を妨げ、投機とやみ取引を盛んにして、さらに次のインフレーションの進行を刺激いたしておるという状態であります。
以上三つの事柄は、決してそれヾ/独立のものではなく、みんな互いに複雑に絡み合って、因となり果となり、経済を破局の方向に導いておるのであります。しかもその進み方を見まするならば、もはやすでに、きわめて危険なところまできておると判断される状態であります。これが現在の経済の実相なのであります。
われ\/はこのような経済の状態を見まして、あらゆる力を揮ってこれを建直す決意を固めておるのであります。われ\/は事態を楽観するものではありませんが、しかし決していたずらに悲観しておるのではないのであります。方法さえ誤らず、また国民が一致してこれに当るならば、必ずこの悪化しつつある経済を引きもどして、再建の軌道に乗せることができるものであることを確信しておる次第であります。
最も緊急を要します食糧問題につきまして、政府は食糧緊急対策を決定いたしまして、本日これを発表し、国民諸君の御協力のもとに、その実行に邁進いたしておる次第であります。
私はここで、この七月から十月の端境に至る四ヵ月の食糧需給の見透しが、きわめて憂慮すべき状態にあることを率直に申し上げたいのであります。すなわち国内的には、昨年度米並びに甘藷の供出は、前内閣以来あらゆる手段と方法を講じ、農民諸君もまた絶大なる努力を払われ、これが確保に、当ったのでありまするが、遺憾ながら所期の一一〇%供出は未だ完了するに至りませず、六月三十日、昨日までの成績は、一〇四%弱でありまして、約百五十万石の供出未了となっておるのであります。しかもまた期待されました麦類及び馬鈴薯の生産も、天候不良その他の事情のため、必ずしも芳ばしくない模様でありまして、国内供給力の点で、当初の予定とは少なからぬ狂いが生じておるのであります。他方輸入食糧は、連合軍最高司令部の絶大なる援助にもかかわらず、諸般の事情のため、わが国不足量の全部を賄うことは、とうてい不可能と考えられておるのであります。
かくて今後十月に至るまでの四ヵ月間の食糧の見透しは、まったく文字通りの危機でありますが、政府は、食糧の確保があらゆる施策の根本であることを率直に認め、今回決定いたしました緊急対策を断行するほか、国内供給力の増加と輸入の懇請に全力を尽くしまして、最低基準量の確保に努力する方針であります。国民諸君も、何とぞ政府の施策に協力せられて、救国の熱意をもって、食糧危機突破に邁進されたいのであります。本月から実施いたしまする全国料理飲食店の休業も、真にやむを得ない措置に出たものであることを御了解願いたいのであります。
食糧に次いで重要なる問題は、いわゆるインフレーションの防止であります。政府は、現在インフレ進行の主要原因が、政府支出の増大にあることをこれまた率直に認めまして、でき得る限り歳出を節約いたしまして、健全財政の確立に努力する方針であります。同時に、いわゆる新円所得者の浮動購買力に対しても、租税あるいは貯蓄を通じてこれを吸収する方針でありまして、特に租税政策におきましては、負担の公平を期する建前のもとに、大口の新円所得者に高率の課税を行わんとするものであります。
他方、金融統制は、経済緊急対策に基いて一層強化する必要があるのでありまして、金融機関は、生産再開にあくまで協力する建前のもとに、今後とも貯蓄の増強、赤字金融の抑制に努力してもらいたのであります。政府といたしましては、金融機関はあくまで産業の奉仕者であると考えておるのでありまして、金融機関は、いやしくも産業に優越するかのごとき観念に陥らざるよう自粛自戒して、生産再開に協力されるよう切望いたすものであります。
次に、重要なる石炭問題につきましては、諸般の情勢に鑑み、その三千万トン生産計画を遂行するため、国家管理案を立てつつあるのであります。近くその内容を発表し、諸君の御協力を仰ぐ予定であります。
さらに、労働省設置に伴い、労働基準法の実施を急ぎ、その内容実現に努めるとともに、健全なる労働組合運動の発達に重点をおくほか、失業問題につきましては、失業手当法、失業保健法等、失業救済施設の拡充強化に関しまする具体策を、本国会に提出する予定であります。
また賃金と物価の問題につきましては、物価の安定に主力を注ぎまして、生活必需品配給の確保等によりまして、実質賃金を維持するに努力する考えであります。
日本経済再建の長期計画につきまして、一言触れたいと思います。この問題につきまして、政府は、緊急対策と並行いたしまして、これを立案しつつあるのでありまして、追って発表し得る段取りとなると思うのであります。この計画の中において、政府は、特に水力電気の開発を重視し、事情の許す限り、速やかに大規模水力電源の開発、ダムの建設に著手いたしたいと、今日より考えておる次第であります。
さらに、貿易産業の振興も長期的な経済再建計画の基調となるべきものでありまして、国内において最大限に消費を節約しましても、輸出の振興をはからねばならないと思うのであります。なお、この貿易の振興に関連いたしまして、私は中小商工業者諸君の奮起と御協力を要望いたすものであります。わが国今後の貿易は、特産物ないし雑品の輸出にまつところ多いのでありまして、この点において、中小商工業者諸君の果すべき役割は、けだし大なるものがあると考えておるのであります。
かくして、産業の復興に全力を傾倒し、何としても、最も重要なる食糧欠乏を中心といたしますこの危機突破対策は、遂行しなければならぬ決意を高めつつある次第であります。この目的を達し得るや否やは、一に、われら日本国民が、自力をもってよくこの難関を切り抜け得るや否や、耐乏生活を続け得るや否や、全国民一致協力をなし得るや否やにかかっておるのであります。一人の餓死者なきを期するためには、豪奢な生活をなくして、分配の公正化と、不当利得者を排除しなければならないのであります。これをなし遂げるために、政府は非常な決意をもって起ち上っておるのであります。諸君の御協力を、一段と希う次第であります。
第五に、緊急経済対策のみならず、一段政策をも必ず実践に移しまして、一つ\/を、生ける実行策としなければならぬことと考えておるのであります。しかして、その第一段の実行の局に当る者は、政府であり、役人であります。第二段においては、国民大衆諸君も強く起ち上がって、その実行に当られんことを希望するものであります。
まず、政府が実行の衝に当るために、行政機構の改革と官吏制度の刷新に著手いたしたいと考えておるのであります。これら改革の心構えは、官僚的観念の打破でありまして、官吏はどこまでも国民のために仕事をする任務を負うものであり、自己の担当する任務につき、強い責任感をもち、かつ正義公平を生命とするものなることを徹底せしめるとともに、また内務省をこの際廃止し、地方自治制度に根本的改革を加え、警察制度、官吏任用制度、服務紀律等にも新らしき考慮を払って、官紀粛正を断行いたしたい考えであります。これらのうち、成案を得ましたるものは本国会に、準備の遅れるものは次の国会に提案いたしたいと思っておるのであります。これ一に行政機構の民主化を実現いたしたい精神より出ておるにほかならないのであります。国民諸君も、その実行の衝に当ってもらうために、自主的な新日本建設国民運動の展開さるることを要望してやまないのであります。
この国民運動は、いうまでもなく単なる精神運動では決してありません。もちろん作文に終らしめたくないのであります。精神運動よりも食糧問題の解決が先だという声は、よく聞くところでありますが、政府は食糧危機突破とこの国民運動を平行し、両者不可分の関係において実行せしめたい所存であります。政府の国民に求める耐乏生活は、普遍的でありまして、公平であるを要するとともに、これは光明を約束し、かつ希望に満ちておるものなることをお考え願いたいのであります。
なお、この国民運動とも密接な関係をもち、かつ憲法の精神を生かすべき文教問題については、政府は、さきに第九十二議会におきまして協賛を経ました新教育制度、特に六・三制の完全実施に関しまして、種々の困難はありますが、その実現のために、許す限りの努力を尽す考えをもっておるのであります。
第六に、さらに進んで講和会議のことについて申し上げたいと思います。講和会議の開催こそは、日本国民に希望と光明を与える大きな事項であります。その開催の一日も早からんことを、政府は全国民とともに熱望いたしておるものであります。顧みますならば、終戦以来二ヵ年、ポツダム宣言に規定されたわが国の非軍事化並びに民主化の事業は、国民一致の努力によりまして、著々と進歩を見てまいりました。政府は、今後とも一層の努力と誠意とをもって、ポツダム宣言受諾に伴う義務を忠実に履行し、真に民主的平和国家の実をあげ、もって国際社会への復帰の条件を満たさなければならないと考えておるものであります。
さいわいにも、連合軍司令部の御好意により、来る八月十五日より民間貿易が再開せられることになりましたことを、心より喜ぶとともに、その順調なる進行を期待しておる次第であります。これにつきましても、われ\/日本国民は、すべて率直なら心持を端的に披瀝いたしまして{前15字目ママ}、立て直りつつある真のわが国の姿を世界に示すことが必要と考えるのであります。すなわちわれ\/の希望するものは、国民生活の安定と、産業の再建、世界恒久平和への熱望にあることを表明し、連合国各国の精神的、経済的援助を求めたいと考えておるのであります。
なお、海外同胞引揚促進につきましては、政府ば細心の注意を払って対策を講じておるのでありますが{前25字目ママ}、今後とも、これがためあらゆる手段と方法をもって努力いたすつもりであります。
第七、以上、政府の施政方針の大要を述べましたが、その他重要なる政策につきましては、すでに発表いたしました緊急諸対策、並びに本国会に提出すべき予算案及び法律案について御了承願いたいのであります。
最後に一言いたします。まことに時局は重大であります。危機は深刻であります。この危機を突破し、来るべき講和会議を迎えて祖国を再建いたすためには、全国民のなみ\/ならぬ努力と忍耐を必要とするのであります。政府は、新憲法のもとに国民の自由なる意思によって選ばれたる最初の民主主義政府として、国民の政府として、否、国民の公僕といたしまして、真に決死難局にあたる覚悟をもって、祖国再建に邁進するの決意を固めておるものであることを、明らかにいたしたいと思うのであります。諸君は、何とぞこの政府の決意を諒とせられ、挙国一体、危機突破に協力されんことを切望してやまないのであります。
われ\/の道は、耐乏と苦難の道でありまするが、しかしながら、われわれの前途には光明と希望が輝いておるのであります。この危機を突破いたしまするならば、連合国の好意ある援助によりまして、再び国際社会の一頁に列することができるのでありまして、民主的な平和国家、文化国家の建設に進み、生活安定と民族文化の向上を実現し得るのであることを信ずるものであります。救国のために、明日の光明をもたらすために、全国民諸君の心からなる御協力を望んでやまない次第であります。私はこれをもって終ります。
データベース「世界と日本」
日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所
[出典] https://worldjpn.grips.ac.jp/
시정방침 연설
가타야마 데쓰
1947년 7월 1일
신 헌법을 실시하는 첫 국회에서 정부를 대표해서 시정방침을 연설할 기회를 얻게 되어 커다란 영광으로 생각합니다. 특히 앞서 본 국회에서 여러분 대다수가 정부 수반으로 지명해 주셨기에, 제 인생에서 잊을 수 없을 정도로 감격했습니다.
그후 즉시 조각을 실시해 거국체제에 의한 4당 연립 정부를 수립하고자 노력해 왔으나, 목적대로 충분한 성공을 거두지 못했습니다. 하지만 여기서 성립된 3당 연립의 현 내각에 대해 자유당 여러분도 내각 밖에서 협력해 주실 것으로 알고 크게 기대하며, 거국적으로 위기를 돌파해 나갔으면 합니다.
정부는 이 역사적인 제 1회 국회 개회에 즈음해서, 현 시국에 대한 소신과 결의를 피력하고자 하며, 여러분의 협력을 바라는 바입니다.
첫째로 말씀드리고 싶은 점은 헌법에 대한 정부의 신념입니다. 정부는 신 헌법을 엄격히 지키고 그 정신을 살리는 데 가장 충실할 것을 여기서 다짐합니다. 특히 신 헌법이 가지고 있는 민주주의의 대정신, 평화주의의 대이상, 이것을 정부는 모든 정치 행동의 대목표로 내세우고자 합니다. 이것을 대담하고 명쾌하게 현실화하려고 생각하고 있습니다. 즉, 국민의 대표인 국회가 지명한 정부임을 자각하고 국회를 존중하는 것은 물론, 헌법의 각 장과 조문에 따라 국회 및 정부의 관계에서 어떠한 분란도 초래하지 않도록 세심한 주의를 기울이겠습니다. 특히 사법권의 독립에 대해 유의하고, 최고재판소의 구성에 관해서도 헌법 정신에 기초한 민주주의적 방법을 따르는 등 신헌법이 가진 고귀한 대이상을 하루라도 빨리, 가능한 많이 실현하고자 노력하고 있습니다. 또 여기에 근거해서 필요한 모든 법규를 국회에 제출하도록준비를 서두르고 있는 중입니다.
두번째로, 정부의 시정방침에 관한 근본 관념을 먼저 분명히 하고 싶습니다. 정부는, 현재의 모든 정세를 고려해 이번에 우리들의 이상인 민주주의를 확충ㆍ발전시킬 고도 민주주의 체제를 확립해서, 새시대에 맞는 정치 이념을 모든 방면에 침투시켜, 이를 철저하게 할 필요가 있다고 생각합니다. 즉 현 내각의 지고한 지도 정신은 고도 민주주의를 각 방면에서 철저하게 실행할 것입니다.
정치적으로 시급히 민주주의를 철저하게 실행하는 것이 급하다는 것은 말할 필요도 없는 일이지만, 문제는 민주주의를 정치적인 것에만 머무르는 일없이 이것을 산업경제의 부문에도 널리 투철하게 하려고 합니다. 산업 경제의 발전은 실은 그 기구의 민주화에 힘 입은 바가 큽니다. 나아가 사회생활의 부문도 건강하고 문화적으로 만들기 위해 이를 혁신할 필요가 있기 때문에 민주주의를 일상의 실제 생활에 반영해 생활 양태를 민주화하는 것이 급선무라고 생각하고 있습니다. 정치적인 민주주의는 봉건적 관료 기구를 과감히 버리게 하고, 산업 경제에 침투하고 있는 민주주의는 산업의 충실한 발전을 가져오기 마련입니다. 사회 방면에 침투하는 민주주의는 문화의 향상을 가져오고 국제 방면에 영향을 미치는 민주주의는 평화주의가 침투하는 결과를 가져오기 마련입니다.
생각건대 인간 생활을 규정짓는 정치 원리로서 민주주의는 18세기 시대부터 진전되어, 역사적으로 수많은 변천을 거쳐 제 1차, 제 2차 세계 대전 후에 비로소 처음으로 세계 공통의 새로운 생활의 원리로서 발견되었다고 생각합니다. 서양 문명은 그리스 문명, 기독교 문명, 근대 과학의 집적이라고 생각합니다.
지금 제가 생각하고 있는 고도 민주주의는 이와 같은 집적에 기초한 것이며 동시에 평화주의의 밑바탕이 됩니다. 이와 같은 민주주의의 뒷받침이 없이는 결코 평화주의의 실현을 완수할 수 없습니다. 세계 평화의 실현은 불가능하다고 생각합니다. 또 인류 생활을 향상 발전시키고 산업을 융성하게 한다는 원칙도 또한 고도 민주주의를 기본으로 삼고 있다고 생각합니다.
즉, 고도 민주주의는 이런 의미에서 인도주의입니다. 또 합리주의입니다. 또 사회 민주주의입니다. 따라서 폭력에 의한 정치 행동, 기타 일체의 직접 행동에 반대하며, 동시에 민주주의 정치체제인 의회 정치를 엄격하게 실시하겠습니다. 정부는 이 신념에 따라 시정방침을 수립한다는 점을 분명히 하려고 합니다. 이상, 정부가 믿는 정치 이념의 요지를 분명히 밝히는 바입니다.
세번째로, 현재의 국제 정세를 감안해서 우리 나라의 성격을 매우 솔직하고도 분명하게 세계 각국에 표명해서, 이해와 원조를 구하고 동시에 국제적 신용을 회복하는 것이 가장 필요하다고 생각합니다. 신 헌법에는 주권재민, 전쟁 포기와, 인권 존중을 명문화해서 보여주고 있기 때문에, 우리나라의 성격은 이제 완전히 변해서, 새로운 일본으로 재출발한다는 것은 두말할 나위가 없습니다. 우리 나라의 성격이 더이상 무력 국가, 호전 국가가 아니라는 점, 봉건적 관료 기구는 제도적으로 이미 불식되고 있다는 점, 민주주의적 의회 정치가 확립되려고 한다는 점을 분명히 하고 싶습니다. 사실을 가지고 입증함으로써 세계를 향한 일본 국민의 노력과 진실을 보여주어야 한다고 생각합니다.
정부가 생각하고 있는, 우리들의 건설하고자 하는 평화 국가는 다음과 같은 요소를 가지고 있다고 생각합니다. 첫째로 국민에게, 헌법에 기초한 각종 자유를 보장하는 국가입니다. 둘째로 국민에게, 건강하고도 문화적인 생활을 보장하는 국가가 아니면 안됩니다. 셋째로 국민이 폭력과 불합리, 부정의를 물리치고, 도의와 인류애에 기인하는 평화를 철저히 하는 것과, 동시에 정의를 끝까지 지키는 국가임을 밝혀야 한다고 생각합니다. 넷째로 근로와 과학과 예술과 종교를 존중하는 국가이고, 다섯째로 적정한 교육제도를 확립함으로써 차세대 국민의 민주적, 평화적 육성에 노력하는 국가여야만 한다고 생각합니다. 이런 의미에서 우리 일본 국민은 그와 같은 요소를 가진 평화 국가 일본을 건설하고 있다는 점을 세계에 명백히 밝히는 것이 가장 필요하다고 생각합니다.
다음 네번째로, 우리나라 경제가 정말로 무서운 위기에 당면해 있다는 점을 말씀드리고 싶습니다. 패전으로 인한 우려할 만한 결과가 이제 현실 문제로서 일본 국민에게 닥쳐왔습니다. 이것은 식량 부족입니다. 인플레이션의 진행입니다. 산업 부진이고 실업 증대이며, 어둠의 횡행입니다. 정부는 조각 후 즉시 이 문제를 다루어, 온갖 어려움을 물리치고 이 위기를 돌파해야만 한다는 결의 하에, 경제긴급대책 제8항목을 내세워, 그 실행에 관해 이미 국민 여러분의 협력을 기대하고 있습니다. 지금 저는 이것을 반복적으로 번잡하게 설명하는 것을 피하고 싶지만, 문제의 중요성을 감안해 여기서 위기의 요인을 설명하고 싶습니다.
전쟁과 패전으로 인해 근본부터 파괴된 우리나라의 경제를 어떻게 재건할 것인지는 대단히 어려운 일인데, 지금까지 패전 후 일본 경제의 실상이 전 국민에게 충분히 이해되지 않았으며 정부의 종래 시책 또한 철저하지 않았기 때문에, 불행하게도 지금까지 다시 일어설 수 있는 단서를 찾지 못하고, 경제 정세는 점차로 악화되고 있습니다. 그 때문에 국민 정신이나 문화에도 심각한 영향을 미쳤습니다. 지금의 경제 실체로 판단하건 대, 지금이야 말로 우리 나라가 경제 재건을 이뤄낼 수 있는 마지막 기회라고 생각합니다. 이 점을 충분히 국민에게 이해시키기 위해 정부는 가까운 시일 내에 이번 국회에 우리 나라의 경제 현상을 분명히 밝히는 실상 보고서를 제출해서, 앞서 경제 긴급 대책의 기초가 된 정부 견해를 국회를 통해 국민에게 보고하고자 합니다.
현재 경제가 얼마나 어려워지고 있는지의 구체적인 사실에 관해서는 이 실상 보고서로 이해해 주셨으면 합니다만, 우리나라의 경제가 악화되고 있는 근본적인 원인이 어디에 있는지에 관해서는 다음과 같이 요약할 수 있습니다.
첫째, 우리 나라는 패전의 결과 경제 자원의 상당 부분을 상실하고, 또 생산이나 수송 등의 설비가 전쟁 동안 파손되고 노후화되어 생산 자재 재고도 점차 줄어들고 있으며, 노동 생산성도 전쟁 이전과 비교해서 크게 저하되었습니다. 이 때문에 현재 생산되고 있는 물량은 전쟁 이전의 약 30%에 머물러 있고 혹시 이것을 전부 국민 소비에 충당한다해도 1인당 소비량은 근근이 생활을 이어가기에도 부족할 정도로 이른바 과소 생산 상태입니다. 이 때문에 생산된 물건의 대부분이 소비되었고, 산업 생산력을 유지해 나가기 위해서 필요한 설비의 수리나 교체는 거의 만족스럽지 못한 상황이며, 그 얼마 안 되는 생산의 규모 자체도 오히려 더욱 작아지고 있는 상황입니다.
둘째로 이런 생산 저하와는 전혀 반대로 인구는 패전 결과 오히려 증가하고 있으며 소비에 대한 요구는 전쟁 동안 억제되었던 욕망이 해방된 것과도 맞물려 매우 강해지고 있습니다. 그 때문에 국민 모두가 어떡하든 소비 생활을 높이려고 앞다투어 얼마 안 되는 생산물에 몰려들고, 그래도 부족한 부분은 아직 남은 과거 비축분을 축내고 있기때문에, 전체적으로 우리나라 경제가 만들어 내는 생산량보다, 훨씬 많은 소비를 하고 있습니다. 이 근본적인 사실은 그대로 경제 각 부문에서 나타나고 있습니다. 예를 들면 국민의 가계도, 기업의 경리도, 국가의 재정도, 모두 적자이고 또 외국과의 무역을 봐도 거대한 수입 초과로 직접 소비하는 식량조차 외국에서 빌리고 있는 형편입니다.
셋째로, 전쟁을 위해서 생산물이 뒷받침하지 않는 막대한 구매력이 방출되었습니다. 이것이 원인이 되어 발생한 인플레이션이 이상과 같은 경제 각 분야의 적자 현상과 연결되어 임금과 물가의 악순환이라는 형태로 점점 그 속도가 빨라지고 있습니다. 그리고 그 인플레이션이 점차 건실한 기업의 경영을 곤란하게 만들고, 근로자의 생활을 위협하며, 생산을 방해하고, 투기와 암거래를 조장해, 다음 인플레이션 진행을 자극하고 있는 상태입니다.
이상의 세가지 사항은 결코 각각 독립된 것이 아니라 모두 서로 복잡하게 뒤얽혀 원인이 되고 결과가 되어 경제를 파국으로 인도하고 있습니다. 더구나 그 진행 방향을 보면 이제는 매우 위험한 지경까지 왔다고 판단되는 상태입니다. 이것이 현재의 경제 실상입니다.
우리는 이런 경제 상태를 보고 모든 힘을 기울여서 재건하겠다는 결의를 굳건히 하고 있습니다. 우리는 사태를 낙관하지는 않지만, 결코 공연히 비관하고 있는 것도 아닙니다. 방법만 틀리지 않고, 또 국민이 일치되어 이에 대처한다면 반드시 이 악화되고 있는 경제를 되돌려서, 재건의 궤도로 올릴 수 있다고 확신하고 있습니다.
가장 긴급한 식량 문제에 대해 정부는 식량 긴급 대책을 결정하고, 오늘 이것을 발표해서 국민 여러분의 협력 하에서 실행에 매진하고 있습니다.
저는 여기서 이번 7월부터 10월의 말에 이르는 4개월간의 식량 수급 전망이 대단히 우려할 만한 상태에 있다는 점을 솔직하게 말씀드립니다. 즉, 국내적으로 작년도 쌀 및 고구마의 공출은 이전 내각 이래 모든 수단과 방법을 강구하고, 농민 여러분도 역시 절대적인 노력을 기울여 확보에 노력하고 있지만, 유감스럽게도 20% 공출은 여전히 완료되지 않았습니다. 6월 30일인 어제까지의 성적은 14% 이하로, 약 150만석의 공출이 완료되지 않았습니다. 더구나 기대했던 보리류 및 감자의 생산도 나쁜 날씨, 그 밖의 사정으로 인해 꼭 순조롭다고만 볼 수 없으며, 국내 공급력이란 점에서 당초 예정과는 적지 않은 차이가 발생하고 있습니다. 한편 수입 식량은 연합군 최고사령부의 절대적인 원조에도 불구하고 여러가지 사정으로 인해 우리나라 부족량의 전부를 마련하는 것은 도저히 불가능하다고 생각합니다.
이렇게 앞으로 10월까지 4개월간의 식량 전망은 정말로 문자 그대로 위기이지만, 정부는 식량 확보가 모든 시책의 근본임을 솔직하게 인정하며, 이번에 결정된 긴급 대책을 단행하는 것과 더불어 국내 공급력의 증가와 수입 요청에 전력을 다함으로써 최저 기준량의 확보에 노력할 방침입니다. 국민 여러분께서도 부디 정부 시책에 협력해 주시고 구국의 열의를 가지고 식량 위기 돌파에 매진해 주셨으면 합니다. 이번 달부터 실시하는 전국 요리 음식점 휴업도 정말로 불가피한 조치에 나섰다는 점을 양해해 주시기 바랍니다.
식량 다음으로 중요한 문제는 이른바 인플레이션 방지입니다. 정부는 현재 인플레이션 진행의 주요 원인이 정부 지출의 증대라는 점도 또한 솔직하게 인정하고 가능한 한 세출을 절약해서 건전 재정의 확립에 노력할 방침입니다. 동시에 이른바 신엔(新円) 소득자의 부동 구매력에 대해서도 조세 혹은 저축을 통해서 흡수할 방침이며, 특히 조세 정책은 부담의 공평을 기한다는 원칙 하에 거액의 신엔 소득자에게 고율의 과세를 실시하려고 합니다.
다른 한편, 금융 통제는 경제 긴급 대책을 토대로 한층 강화할 필요가 있고, 금융기관은 생산 재개에 어디까지나 협력한다는 원칙 하에 앞으로도 저축 증대, 적자 금융의 억제에 노력해 주기를 바랍니다. 정부로서는 금융기관은 어디까지나 산업의 봉사자라고 생각하고 있으며 금융기관은 적어도 산업에 비해 우월하다는 듯한 관념에 빠지지 않도록 자숙 자계하고 생산 재개에 협력해 주시기를 간절히 바랍니다.
다음으로 중요한 석탄 문제에 관해서는, 여러 정세를 감안해 3,000만톤 생산 계획을 수행하기 위해서 국가관리안을 세우고 있습니다. 가까운 시일 내에 그 내용을 발표하고 여러분의 구할 예정입니다.
나아가 노동성이 설치됨에 따라 노동 기준법 실시를 서두르고, 그 내용의 실현에 노력하며, 더불어 건전한 노동 조합 운동의 발달에 중점을 두는 것 외에 실업 문제에 관해서는 실업 수당법, 실업 보건법 등 실업 구제 시설의 확충·강화에 관한 구체적인 대책을 본 국회에 제출할 예정입니다.
또 임금과 물가 문제에 관해서는, 물가 안정에 주력하고 생활 필수품 배급의 확보 등을 통해 실질 임금 유지에 노력할 생각입니다.
일본 경제 재건의 장기 계획에 관해서 한 말씀 드리고 싶습니다. 이 문제에 대해 정부는 긴급 대책과 병행해서 계획을 입안하고 있으며, 곧 발표할 수 있을 것으로 생각합니다. 이 계획에서 정부는 특별히 수력전기 개발을 중시해서 사정이 허용되는 한, 신속히 대규모 수력 전원의 개발과 댐 건설에 착수하려고 지금부터 생각하고 있습니다.
또 무역 산업의 진흥의 경우, 장기적인 경제 재건 계획의 기조가 되어야 하는 것으로, 국내에서 최대한 소비를 절약한다고 해도 수출 진흥을 꾀하지 않으면 안 된다고 생각합니다. 또 무역 진흥과 관련해서 중소 상공업자 여러분의 분발과 협력을 요망합니다. 우리나라의 향후 무역은 특산물 내지는 잡품(雑品)의 수출에 기대하는 바가 크며 이 점에서 아마도 중소 상공업자 여러분이 해야 할 역할이 클 것입니다.
이렇게 산업 부흥에 전력을 기울이고, 어떻게 해서든지 가장 중요한 식량 부족 중심의 이번 위기를 돌파할 대책을 수행해야 한다는 결의를 다지고 있습니다. 이 목적을 달성할 수 있을 지의 여부는 오로지 우리 일본 국민이 자력으로 이 난관을 잘 이겨낼 지의 여부, 내핍 생활을 계속할 수 있을 지의 여부, 전국민의 일치 협력을 이룰 수 있을 지의 여부에 달려 있습니다. 한 사람의 아사자도 없기를 기약하기 위해서는 호사스러운 생활을 없애고 분배를 공정하게 하고 부당이득자를 배제해야 합니다. 이것을 이루기 위해 정부는 비상한 결의로 일어섰습니다. 여러분의 협력을 더욱 간절히 바랍니다.
다섯째로, 긴급경제대책뿐만 아니라 1단계 정책도 반드시 실천해 옮겨, 하나, 하나 살릴 수 있는 실행책으로 만들어야 한다고 생각합니다. 1단계 실행을 담당하는 자는 정부이고 공무원입니다. 제 2단계에서는 국민 대중 여러분도 강하게 일어나 실행에 임해주시길 희망합니다.
먼저 정부는 실행에 임하기 위해, 행정 기구의 개혁과 관리 제도의 쇄신에 착수하고자 합니다. 이와 같은 각오는 관료적 관념의 타파로서, 관리는 어디까지나 국민을 위해서 일한다는 임무를 가지고, 자신이 담당하는 임무에 대해 강한 책임감을 가지며, 또 정의, 공평을 생명으로 삼는 것을 철저히 함과 동시에, 더 나아가 내무성을 이번 기회에 폐지하고 지방자치 제도를 근본적으로 개혁해서 경찰제도, 관리 임용 제도, 복무 규율 등도 새롭게 고려해 공직 기강의 숙정을 단행하고 싶습니다. 그중 완성된 안은 본 국회에, 준비가 늦어지는 것은 다음 국회에 제안하고 싶습니다. 오로지 행정 기구의 민주화를 실현하고 싶다는 정신에서 나온 것입니다. 국민 여러분도 실행을 위해, 자주적인 신 일본 건설의 국민운동을 전개시켜 주시기를 소망합니다.
이와 같은 국민운동은 말할 것도 없이 단순한 정신 운동이 결코 아닙니다. 물론 문서로만 끝내고 싶지 않습니다. 정신 운동보다도 식량 문제 해결이 먼저라는 소리를 자주 듣고 있지만, 정부는 식량 위기 돌파와 국민운동을 병행하며 양자를 불가분한 관계로 실행할 것입니다. 정부가 국민에게 요구하는 내핍 생활은 보편적인 것으로 공평할 필요가 있고 동시에 이것은 광명을 약속하는, 또한 희망에 찬 것이라고 생각해 주시기 바랍니다.
그리고 국민운동과도 밀접한 관계를 갖고 또 헌법 정신을 살려야 하는 교육 문제에 관해, 정부는 앞선 제 92회 의회에서 협찬(協賛)을 받은 새 교육제도, 특히 6·3제의 전면 실시와 관련해서 여러가지 어려운 점이 있지만, 그 실현을 위해서 할 수 있는 한 모든 노력을 다할 생각입니다.
여섯째로, 더 나아가 강화회의 건에 대해서 말씀 드리고 싶습니다. 강화회의 개최야 말로 일본 국민에게 희망과 광명을 주는 큰 사안입니다. 그 개최가 하루라도 빨라 지기를 정부는 전국민과 함께 열망하고 있습니다. 되돌아보면 종전 이후 2년 동안 포츠담 선언에 규정된 우리나라의 비 군사화 및 민주화 사업은 국민의 일치된 노력으로 착착 진척을 보이고 있습니다. 정부는 앞으로도 더욱 노력과 성의를 가지고 포츠담선언 수락에 따르는 의무를 충실히 이행하고, 진정으로 민주적인 평화 국가라는 결실을 맺어, 국제사회 복귀 조건을 충족시켜야 한다고 생각합니다.
다행히도 연합군사령부의 호의로 오는 8월 15일부터 민간 무역이 재개되게 된 것을 진심으로 기쁘게 생각하며 더불어 순조로운 진행을 기대하고 있습니다. 이에 대해 우리 일본 국민은 모두 솔직한 마음 가짐을 단적으로 피력하며, 다시 일어서고 있는 진정한 우리나라의 모습을 세계에 보여줄 필요가 있다고 생각합니다. 즉, 우리가 희망하는 것은 국민생활의 안정과 산업의 재건, 세계의 항구적 평화에 대한 열망이라는 점을 표명하고 연합국 각국의 정신적, 경제적 원조를 요청하려고 생각합니다.
또 해외 동포 인양 촉진에 관해 정부는 세심한 주의를 기울이며 대책을 강구하고 있습니다, 앞으로도 이를 위해 모든 수단과 방법으로 노력할 생각입니다.
일곱 번째로, 이상 정부의 시정 방침에 대한 개략적인 요지를 말씀드렸습니다만, 기타 중요한 정책에 관해서는 이미 발표된 긴급 대책 및 본 국회에 제출해야 할 예산안 및 법률안을 참고해 주시기 바랍니다.
마지막으로 한 말씀 드리겠습니다. 정말로 시국이 중대합니다. 위기는 심각합니다. 이 위기를 돌파 하고 앞으로 다가 올 강화회의를 맞이하고 조국을 재건하기 위해서는 전 국민의 남다른 노력과 인내가 필요합니다. 정부는 신 헌법 하에서 국민의 자유로운 의사로 선출된 첫 민주주의 정부로서, 국민의 정부로서, 아니 국민의 공복으로서 진정으로 결사적으로 난국에 대응한다는 각오로, 조국 재건에 매진한다는 결의를 굳건히 하고 있음을 분명히 하고 싶습니다. 여러분은 부디 이 정부의 결의를 양해해 주시고 거국일체로 위기 돌파에 협력해 주시기를 바라 마지 않습니다.
우리의 길은 내핍과 고난의 길이지만, 그럼에도 우리의 앞길에는 광명과 희망이 빛나고 있습니다. 이 위기를 돌파한다면 연합국의 호의적인 원조로 다시 국제사회의 앞에 설 수 있으며 민주적인 평화국가, 문화국가 건설이 진행되어, 안정과 민족 문화의 향상을 실현할 수 있을 것이라고 믿습니다. 구국을 위해, 일의 광명을 가져오기 위해 모든 국민 여러분의, 마음에서 우러나온 협력을 희망하고 있습니다. 이것으로 마치겠습니다.
データベース「世界と日本」
日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所
[出典] https://worldjpn.grips.ac.jp/